■

悩みのたねがなくなる。働く先でのいろいろが徐々に重みをまして、お腹を痛めたりしていたのだけれど、やっと。思いもよらないタイミングで、きれいにサヨナラできそう。楽しみもつらさも、一緒くたに詰めこんで、さらりと出て行こう。
行動範囲がもっぱら家、大学、図書館なので、あまり日焼けしない。グラウンドで野球をしている人を見ながら外を一周し、夏やなあって服装の女の子達や、ぬくぬくと暮らしている大学猫を見ながら、研究室。こんなん読めんわーって情けない声を出しつつ（古文書なんて知らない）アイスコーヒーを飲み、みんな解散。校舎と校舎のあいだには変な風が吹いていて、窓のすきまからブラインドをがしゃがしゃと揺らす。みんなうまくいくといい。そんなことを思ううち、また夜が来る。