暑さで起きると開場30分前で、慌てて自転車を走らせる。天然コケッコー、原作を読んでいたので次これやなーというのは頭に浮かんできたのだけど、生っぽい部分がよく出ていてよかった。べろんとめくれたTシャツや、汗がつたっている背中、小汚いこたつ机が、嘘だけど本物で。とんとんとん、と前奏が始まったときには、もう終わりかと名残惜しかった。おそらく終始にやけていたので、映画館が暗くてよかったなー。山や田んぼを見ていると、すごく家に帰りたくなってきて、弟とかき氷を食べに行く約束をする。
働きマンと参考書を買って家に戻る。なんだか松方さんがすごくかわいく見えてきた。勉強しなくては、と思い赤ペンでがりがり。土日は大学がしまっているので友達とも会わず、気づいたら誰ともしゃべっていない、まずい休日。夜に通り抜ける風が涼しく、もう午後のパノラマが似合う季節なのだと思う。終わってしまうと思うと、憎らしいくらいの日差しでも、失うのが惜しい。