パジャマで会場をさまよう自分を見たあと、目を覚ます。その辺にある服を来て着付け会場まで。何かと速くて、眠る暇もなく卒業式。後輩や先輩と会って、つい敬語を忘れたりしながら、きゃっきゃする。会えて嬉しかった。
最後だからとぎゅっとされ、プロレスの技をかけられるのかと思いきや普通の抱擁だったので、少し驚いたあと、喜んだ。何事もなかったようにさらっと帰る後ろ姿に安心して、またねと声をかける。学校に戻って学位記をもらったり、バイト先に袴姿を見せに行ったり、慌ただしい。
謝恩会の前に、元バイト先に寄ったら、選曲がお別れ風(マリマリのマイライフ、クリーチャーズキセルなど)で、そわそわする。いつも通りの会話をして、コーヒーを飲み、別れるときも軽くまたねとだけ言われて、外に出る。雨が降り始めて、からりと出てきた気分が少しゆるみそうになる。電車のなかでぼうっとしながら謝恩会へ。気が張って酔わず、騒ぎながらも中身はいつになく落ち着いていた。